松井証券の自動売買、米ドル/円の設定は?元手はいくら必要?30年分のデータで検証

ケンショウ 公開 2026-10-01 数値の確認 2026-10-01

数字で見る要点

29回中22回

買いと売りの両方を並べた設定で、元手200万円でもロスカットされた回数

0回

買いだけにした設定で、元手200万円でロスカットされた回数

年 約2.8万円

買いだけ・元手200万円で続けたときの、1年あたりの利益(約1.4%・29回の真ん中の値)

松井証券のFXの自動売買について、こんな疑問はありませんか?

  • 米ドル/円で使いたいけれど、どう設定すればいいのかわからない
  • 元手はいくら入れておけば安心なのか知りたい
  • 「放っておいても大丈夫」と聞くけれど、本当なのか気になる

そこで、2つの設定を過去30年の米ドル/円のレートで「もしこの年に始めていたら」と29回分試し、ロスカット(損がふくらんで、証券会社に強制的に決済されること)が何回起きたかを数えました。

  • 買いと売りの両方を並べる設定は、元手200万円でも29回中22回ロスカット
  • 買いだけにすると、同じ元手200万円でロスカットは0回
  • ただし買いだけでも途中で元手が大きく減った時期があり、利益は1年あたり約1.4%(200万円なら約2.8万円)

松井証券の自動売買とは

決めたルールどおりに、自動で注文を出してくれるしくみです。基本の使い方は「レートが下がったら買い、少し上がったら売る」のくり返しです。

「下がったら買い、上がったら売る」をくり返すしくみ

たとえば「150円で1,000通貨(1,000ドル分)買い、150.6円で売る」と決めておくと、レートがそう動くたびに約600円の利益が入ります。

ただし、レートが下がり続けると、買ったまま売れない分の含み損(今決済したら出る損)がたまっていきます。下がり続けたときに元手が持ちこたえられるかが、いちばん大事なポイントです。

  • 1,000通貨:1,000ドル分(1ドル150円なら15万円分)
  • 銭(せん):1円の100分の1。30銭は0.3円
  • 売りの注文:先に売って、あとで買い戻す注文。レートが下がると利益、上がると損
  • スワップ:通貨を持っている間に日ごとに受け取る(支払う)金利の差。米ドル/円では、買いは受け取る側、売りは支払う側になることが多い

試した2つの設定

松井証券には米ドル/円の公式のおすすめ設定がないため、公式のおすすめ設定と同じ形をもとに、このサイトで2つ作りました。どちらも始めた日のレートを基準にします(下の表は150円で始めた場合)。

設定A:買いと売りの両方 設定B:買いだけ
買いの注文 135〜150円に30銭ごと(50本) 135〜150円に30銭ごと(50本)
売りの注文 150〜165円に30銭ごと(50本) なし
1本の量 1,000通貨 1,000通貨
1回の利益 60銭動いたら決済(約600円) 60銭上がったら決済(約600円)
損切り なし なし

1996〜2024年の毎年1月に始めたことにして(29回)、2026年9月まで計算しました。取引のルールは松井証券に合わせています(レバレッジ25倍、ロスカットの基準は最も緩い50%、手数料なし、スプレッド=買う値段と売る値段の差は0.2銭)。

結果:買いと売りを並べると、ほとんどロスカット

元手ごとのロスカットの回数(設定Aと設定B)

設定A(買いと売りの両方)は、元手200万円でも22回、つまり4回に3回はロスカットされました。理由は2つです。

  1. 米ドル/円は一方向に大きく動いた:30年で75円台(2011年)から161円台(2024年)まで動いています。2012年以降の円安では、売りの注文がすべて成立したまま含み損がふくらみ続けました
  2. 売りはスワップを毎日払う側:アメリカの金利が日本より高い時期が長く、持っているだけでお金が減っていきました

設定B(買いだけ)は、元手200万円以上ならどの年に始めてもロスカットされませんでした。

元手(設定B) ロスカット(29回中) 途中でいちばん減ったとき 1年あたりの利益
50万円 13回 −91% 約2.6%
100万円 4回 −95% 約1.9%
200万円 0回 −82% 約1.4%(約2.8万円)
400万円 0回 −48% 約0.8%(約3.2万円)

(「途中でいちばん減ったとき」と「1年あたりの利益」は、ロスカットされなかった回の値。利益は真ん中の値)

元手100万円でロスカットされた4回は、2002・2006・2007・2008年に始めた場合で、どれもリーマン・ショック後に80円台まで円高が進んだ2009〜2011年に起きました。また、元手を増やしても利益の金額はほとんど増えません(注文の数が同じため)。

注意点:買いだけの設定にも弱点がある

設定B・元手200万円・2007年1月に始めた場合の口座のお金

  • 途中で大きく減って見える時期がある:2007年に始めた場合、2011年10月には口座のお金が約40万円(−82%)まで減っていました。ここでやめれば、損はそのまま確定します
  • 上がり続けると何も起きない:買いの注文は始めた日より下にしか並べません。2013年1月(87円前後)に始めた場合、その後レートが注文を並べた86.7円まで一度も下がらず、成立した注文は0回、利益は0円でした

今から始めるなら:元手はいくら必要か

いまから設定Bで始めた場合に必要な元手

いま(1ドル約157円)設定Bで始めると、買いの注文は142〜157円に50本並びます。130円まで下がっても耐えるには約110万円、120円までなら約159万円が必要です(含み損に、ロスカットまでの余裕を足した額)。

どこまで下がるかは、だれにもわかりません。30年の間には、1年半ほどで124円から87円台まで下がった時期(2007年6月〜2008年12月)もあります。

元手が少ない場合は、1本の量を減らせば同じ安全さにできます(松井証券は1通貨から注文可能)。

1本の量 元手(上の表の200万円と同じ安全さ) 1回の利益
1,000通貨 200万円 約600円
100通貨 20万円 約60円
10通貨 2万円 約6円

よくある質問

Q. 損切りを入れたほうがいいですか? 今回は損切りなしの設定だけを試したため、損切りを入れた場合の結果はまだ確かめていません。

Q. 売りの注文は使わないほうがいいですか? 今回の30年分のデータでは、売りも並べる設定はロスカットが非常に多い結果でした。ただし過去の結果で、これからも同じとは限りません。

この計算の限界

  • 1日の中の細かい上下はすべては数えていないため、実際にはもっとロスカットが起きていた可能性があります
  • スワップは日米の政策金利の差から、証券会社の取り分として年1%を引いた概算です。スプレッドは9時〜翌3時の値(0.2銭)で、それ以外の時間は広がることがあります
  • 「始めた日のレートを基準に並べる」設定はこのサイトが決めたもので、範囲や間隔を変えると結果も変わります

※この記事の数字は2026年10月1日に計算したもので、取引のルールは同じ日に松井証券の公式ページで確かめました。過去の結果であり、これからの結果を約束するものではありません。売買をすすめるものでもありません。

根拠・出典

この記事の数字と事実は、2026年10月1日に、公式情報と検証の記録で確認しました。

検証の条件と計算方法は検証の方法にまとめています。

この記事は、運営者が行った検証の記録です。特定の金融商品の売買を勧めるものではありません。過去の成績は将来の成績を保証しません。数値は記載時点のものです。