ビットコイン自動売買のバックテスト|15年分のデータで検証した結果(手数料込み・負けも公開)

ケンショウ 公開 2026-09-27 数値の確認 2026-09-27

数字で見る要点

−83%

ただ持っているだけの最大の下落(2012〜2026年)

−39%

激しさ調整つきのルールの最大の下落(同じ期間)

0

すべてのデータで合格基準を満たしたルール

今回の検証では、自動売買は「利益を増やす」より「大きく減らさない」ほうに効きました。ただし、事前に決めた合格基準をすべてのデータで満たしたルールは、ありませんでした。

何を確かめたか

ビットコインは、値上がりも大きい一方で、高値から7〜8割下がることが何度もありました。そこで「下がり始めたら持つ量を減らすルールを使えば、大きな下落を避けられるのか」を、過去のデータで確かめました。

比べる相手は、最初に買って、ただ持っているだけです。

検証の条件

項目 内容
データ ビットコインの日足。2011年8月〜2026年9月(Bitstampのドル建て価格を、その日のドル円で円に換算)。2018年以降は国内取引所(GMOコイン)の円建て価格でも同じ検証をしました
評価の期間 2012年3月〜2026年9月(ルールの計算に必要な助走期間を除く)
コスト 取引手数料 片道0.05%(GMOコインの取引所・成行の場合)+ 売値と買値の差(スプレッド)など 片道0.05%。相場が荒れた日は最大5倍に増やして計算
売買の仮定 その日の終値で判断し、翌日の始値で売買(先の値段は見ない)。買いのみ。元手は仮想の10万円
合格の基準 結果を見る前に決めて記録した6つの条件(最大の下落が「ただ持つ」の65%以下、コストが2倍でも・注文が1日遅れても崩れない、など)

「結果を見る前に基準を決める」のは、結果を見てから都合のいい基準を選ぶことを防ぐためです。

試したルール

移動平均、勢い(モメンタム)、高値の更新など、よく知られたルールを組み合わせた9つです。一番成績の良い「1つの設定」を選ぶと、過去のデータにだけ合った設定を拾ってしまいやすいため、10個の定番の設定に多数決を取らせる「全合議」を中心にしました。10人のうち7人が「持つ」と判断したら資金の70%を持つ、という仕組みです。

10人の審判(全合議)のしくみ

結果

BTC 2012〜2026年の評価額の推移

ルール 年率 最大の下落率
ただ持っているだけ +103.6% −83.3%
全合議 +98.7% −70.1%
全合議×激しさ調整60% +83.5% −39.4%

年率が非常に高いのは、2012〜2013年にビットコインの価格が100倍以上になった時期を含むためです。この伸び方が今後も続くと考える根拠はありません。

「激しさ調整」は、値動きが激しくなったときに自動で持つ量を減らす仕組みです。

最高額からの下落率

大きな暴落ごとに、それぞれの時期の中での最大の下落を見ると、次のとおりでした。

時期 ただ持っているだけ 全合議 全合議×激しさ調整60%
2013年4月(1週間ほどの急落) −71% −70% −31%
2013年末〜2015年 −83% −56% 30%を超える下落なし
2017年末〜2019年 −83% −56% −37%
2021年末〜2022年 −72% −41% −39%

うまくいかなかった点

  • 全合議は、2013年4月の急落に間に合いませんでした。1日1回の判断では、1週間で7割下がるような動きには反応できません。このため、15年分のデータでは合格基準(最大の下落が−54%以内)を満たしませんでした
  • 激しさ調整を加えた版は、2018年以降の国内取引所のデータで、わずかに基準を満たしませんでした。注文が1日遅れた場合の「利益÷最大の下落」が0.86で、基準の0.90に届きませんでした
  • 上がり続ける時期には、ただ持っているほうが成績は上でした。たとえば2022年10月から始めた場合、全合議の年率は+34%、ただ持っているだけは+48%でした(国内取引所のデータ)
  • 9つのルールから候補を選んだので、選んだこと自体による上ぶれが少し含まれている可能性があります

次に確かめること

過去のデータで良く見えても、これからも同じとは限りません。そこで2026年9月25日から、実際のお金を使わない「ペーパートレード」を始めました。全合議と、激しさ調整を加えた版を並べて、3か月間、毎晩の判断を記録していきます。結果はこのサイトで報告します。

※この記事の数値は2026年9月時点の検証によるもので、2026年9月27日に計算をやり直して確認しました。売買の判断を示すものではありません。

この記事の検証結果のデータ(CSV): ダウンロード
計算した結果のみ。元の価格データは各提供元の規約により含めていません。

根拠・出典

この記事の数字と事実は、2026年9月27日に、公式情報と検証の記録で確認しました。

検証の条件と計算方法は検証の方法にまとめています。

この記事は、運営者が行った検証の記録です。特定の金融商品の売買を勧めるものではありません。過去の成績は将来の成績を保証しません。数値は記載時点のものです。